声を出すのが億劫なほど、体に力が入らない。
どうにも思考が働かない。






呼吸をしてるかさえ、も。わからない。






此れも運命か。などと思う余裕はあったのに。










虚無










「・・生きてますか?」
頭上から人の声がした。
目を開く力もなくてわからないが多分人だ。
性別はこの際気にしない。というか、気にすることが出来ない。
声をかけられたことに対する驚きのほうが大きかった。
誰か、人的なものが居るなど思わなかった。
「・・・かろうじ・・て・・」
最後の力を振り絞るように声を出す。
肺が痛い、   気がした。放っといてくれれば良いのに。








意識が飛んでいた。何だか違和がある。
身体が安定していない。動いているのだろうか。ゆっくり目を開く。
明るみを想像していたが、出会ったのは黒だった。
もしや獣に啄まれているのだろうか。
朽ちた躯を貪り生きる糧としているのだろうか。
しかし痛みは無い。すでに痛覚がイカレてるのかもしれない。
この何とも言えぬ違和は何だ?このまま死なせてくれれば良い。









ただ、脱力感に満ち溢れていただけだ。
何もしたくなくて、出来なくて。そうしたら身体が動かなくなった。
だから、成るように身体を委ねていたのに。




何に?




また頭上から声がする。誰が居るの?其処に。
そして何故 声をかけてくるんだろう。








次はたゆたう夢を見よう。
君も一緒に見れば良い。どうやら現実では会えないようだから。
せめて、夢の中で。










夢であれば、現実でなければ。
呼吸は楽だろうか。
































SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送