咄嗟に出た言葉は謝罪を表していたけれど、僕の心には何と言って良いのか分からないもどかしさしか無かった。




少しの間沈黙が続いた。



「全・・？どうしかした？」



「ゴメン！だって聞いてしまったから・・密の顔見たらどうしても申し訳なくなっちゃって・・」



「・・ぷっ」



「えっ」



うな垂れていた顔を上げると笑いをこらえてる密がいた。
疑問符ばかりが浮かぶ。
何か、笑われるようなことをしただろうか。



「はは・・ゴ、ゴメン。・・別に全は謝る必要は無いんだよ？」



「どうして」



「だって僕は全の事を聞いたじゃないか。だから謝らなくて良いんだ」



「・・うん」



「それなのに真剣に謝るから・・面白かった・・」



安心した。密に嫌われることが無くて。こんなにも、怖いだなんて。






Can I become fortunate in the following tale?

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