この世界は腐敗しきってる。そんなの誰もが知ってる。
きょとん、とした顔で密が見つめる。
「・・あー・・その・・」
「逃げる、って何処へ?」
「えっと・・」
わからない。
この世界の地理だって大してわからない。
ただ、同じ方向へずっと歩き続ければいける気がした。
此処ではないどこかへ。
「僕はね、思うんだ。此処から逃げ出せはしないんじゃないかって」
寂しそうな瞳が物語る。
「此処から逃げ出す術は一つしかないんじゃないかって」
「・・それは?」
「全のお父様のように、誰かに殺して貰えれば。この世界から解放されるような気がするんだ」
其れも、誰もが知ってる。
Can I become fortunate in the following tale?
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