誰もが知ってる真実。けれど誰も為そうとはしない。
死者が語らぬ恐怖と、自分が為した事の恐怖に苛まれるから。
「・・でも、僕は・・後悔してはいないけれど、酷く苦しいんだ。僕はコレ以上・・」
「コレ以上、ね。そうだね、出来れば僕も生きたまま幸せになりたい」
「うん・・・」
実を言うと後悔しなかった日は無い。
本当に自分の行動が正しかったのか。生きたままでは駄目だったのか。
父は本当に喜んでくれたのだろうか。
本当に僕自身が殺したのだろうか。
「此処に居たままでは幸せにはなれないのかなぁ」
「・・・どうだろう、ね・・僕は、無理だと思うんだ」
「けれどね、全。この世界でも幸せな人は居ると思うんだ、きっと」
「いるのかな・・こんな世界で」
「いる・・から、誰も。誰も不満を口にしないのかな、口に出せないだけかもしれないけど」
少なくとも、僕は幸せではないけれど。
Can I become fortunate in the following tale?
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