少し、生ぬるい空間に居過ぎたみたいだ。
「全は、帰るところあるの?」
「・・・」
「黙っていられちゃあわからない」
冷たい声で諭すように言われて体が強張ったような気がする。
自分の事なのに、感覚が麻痺してしまった。
「家は、無い。家族も、無い」
「1人?」
「うん・・」
「今までどうやって生きてきたの?」
「最後の家族が死んだのは、今日」
「・・誰が?」
「父が・・・」
「そう・・申し訳ないことを聞いてしまったね・・」
「密は謝らなくて良いんだ」
「・・・え?」
「だって、父は僕が殺した」
まだ、服に血の匂いが残ってる。
Can I become fortunate in the following tale?
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