優しさが冷たさに変わってしまったら、きっと僕は。




密はこちらを伺うように俯いた顔から視線をあげた。



「・・・何?」



「・・今から僕は残酷な事を言う。それでも。それでも君は」



「泣かない。泣いたりなんかしない」



「そう・・なら、言う。・・どうして、殺したの?」



密は本当に申し訳なさそうな顔だった。
それは泣き顔にも近くて。
けれど強い眼差しで。



「父と、ずっと二人で暮らしていた。スラム同然の生活。その日食事が出来ればそれだけで幸せで」



「そんな生活・・」



「考えられない?そうだね、密は僕らより少し良い家庭だものね」



「・・うん」



「ごめん、皮肉じゃないんだ」



「わかってる。全はそんなことを言う人間じゃない」



「・・・」




もしこの言葉が場を繕うため出た言葉だとしても僕は救われるような気がしたんだ。






Can I become fortunate in the following tale?

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